
理事長・院長あいさつ

海部郡大治町に、私の父、安藤嘉水が安藤医院を開設したのは昭和35年のことです。医院開設以来長きに渡り、通常の外来業務、夜間にも及ぶ毎日の往診を通して、介護を必要とする多くの患者さんやご家族の存在に気づき、昭和57年12月、津島市に安藤病院を開設いたしました。
父の意を汲み、私が院長として勤めてきました当病院は、より良い療養環境整備を提供するため平成10年11月に全面改装し、平成12年からは新たに導入された介護保険制度に対応できる病院運営を行い、平成21年4月からは個人病院ではなく、「医療法人宏徳会安藤病院」として新たに再出発し、これまで以上に居宅介護支援事業所、通所リハビリ、訪問リハビリなどの在宅支援や、多職種連携を積極的に進めてまいりました。平成26年には再度、病院の増改築を行い、職員寄宿舎、職員向け保育所を新築開設し、職員の就労環境の整備、改善を図るとともに、増築した5階に防災センターを設置し、大災害発生時に備える体制を強化いたしました。
さらに、様々な痛みを専門的に診療する「ペインクリニックセンター」を開設し、私たちにとって一番辛い症状である「痛み」に対し、専門的な治療を提供できる設備を整えました。
目まぐるしく変化していく医療行政への対応、急速に進み続けている高齢化社会、いつ起こるか分からない大災害や昨今の異常気象、予期せぬ感染症など、様々な要素に対応できる広い視野を持ちつつ、当院を必要とされる患者さんを一番に考え、そのニーズにお応えしていく事が、今までもこれからも、当病院に課せられた責任と役割であるという信念のもと、少しずつ進化を続けている安藤病院も、おかげさまで開設後40年を経過致しました。多くの皆様のご尽力、ご支援を頂きましたことを心より感謝するとともに、41年目より、気持ちを新たに、病院理念・基本方針を見直し、ホームページをリニューアル致しました。
今を生きる、ということだけでなく、患者さんの「これから」にも照準を当て、自分らしく、幸せに過ごしていただく時間を少しでも長くできるよう、患者さんに合った医療・看護・介護と疼痛ケアを実現すると同時に、これまでの多職種連携をさらに見直し、患者さんとご家族の人生観・価値観・希望に寄り添い、生涯にわたるケアに反映させるシステムを実践してまいります。またその実現に不可欠である、職員の健康保持・増進にもより一層力を入れ、安全で衛生的な労働環境のもと、活気ある職場を目指します。
これまでモットーとしていた「地域に根ざした、より良い医療、心の通った介護」を念頭に、患者さんやそのご家族を大切に、これまで以上に、人のことをもっともっと考える、信頼され、愛される、優しい病院づくりを目指すため、職員ともども精一杯励んでいく所存です。

医療法人宏徳会理事長、安藤病院病院長
河西あつ子